手描きラフデザイン、テキストラフ、5ページの前書き
14時にジムに行って17時半に帰ってきた。トレーニングしていたのは14時半〜16時半。前後はうちからの往復(ポケモンGOをしながら)とお風呂。トレーニング後のお風呂がモチベーションの1つだ。
「しかけ」というのは、紙の本で本文以外の要素(見出し、図、キャプションなど)をデザイナーにレイアウトしてもらうための指示書みたいなもの。「ラフレイアウト」と呼ぶ出版社が多いように思う。そうすると「デザイン校」が出てきて、問題がないことを確認しつつ本文を書いて戻すと「初校」になる。
他の人がどんな風にラフレイアウトを作っているのか分からないのだけど、自分の場合はPagesでかなり詳細にレイアウトしている。凝ったことをやっているように見えるかもしれないけど、全然そんなに大変じゃない。最近はPagesに向かう前に紙に手書きするとスムーズに進むことがわかって、そうすることにしている。
本文が縦書きの誌面だと、Pagesでは縦書きできないからInDesignを使うのだけど、Pagesで適当にやってできることでもInDesignだと面倒くさいのでPagesに縦書き対応してほしい。Wordは縦書きできて使い方もPagesぐらい適当にできるところが良いのだけど、縦書きだと文章が数ページなるだけでかなり重い。InDesignの方が軽い。やっぱりPagesで縦書きできるのが良いな。
と、いつまで紙の本の仕事があるかも分からずだけど……
以前、一緒に仕事をした編集者からラフデザインを作る前に「テキストラフ」を作って送ってくださいと言われたことがある。ラフデザインは、見出しや図、キャプションの配置を2次元にするイメージなのだけど、2次元化する際に図の大きさとか縦横比でどう配置するかとか、そういうことを考えなくてはならないため、原稿の内容以外の部分で進みが遅くなってしまう場合がある。気にしない人もいるのだろうけど。
手描きで紙にラフデザインするのも、Pagesでやると気になってしまう細かいことにとらわれずに、まず全体を固められる。テキストラフはさらに内容に集中できる方法と言える。テキストエディタに書く内容と必要な要素を文字で延々と打ち込んでいく。「書く内容」というのは見出しだったり本文で書こうとしていることの要約だったり。資料の文章をコピペしておくこともある。図が必要なところには「〜な感じの図」とか書いておく。1ページにどのぐらい入るかとかは考えずに書く。ラフレイアウトが2次元だとすれば、テキストラフは1次元。
できあがったテキストラフを使ってラフレイアウトを組む。ページ数などもそこで決める。
これもすごく良いやり方なので、別の仕事でも使うようになった。特にレイアウトが毎回変わる特集で、ページ数が10ページ以上になると、テキストラフをしっかり作った方が良い。テキストラフの段階で編集者に送って見てもらうと意識合わせになって良いと思う。ただし、テキストラフなんて読む習慣のない編集者がほとんどだから、まあ自分のためにやることが多い。
出版がDTP化されていないギリギリ最後ぐらいに、この仕事を始めたのだけど、その頃は編集者がラフレイアウトを作っていた。テキストラフに近いものと、必要な画像を適当な枚数で編集者に渡すと、画像を間引いたり不足する分は後回しにするなどしてラフレイアウトができあがるので、それをもらって原稿を仕上げるという感じだった。
DTPになって誰がどれをやるかは変わったけど、進め方としては昔に確立していた段階を踏んで進めて行った方が良いということにようやく気がついた。
考えてみれば、Web制作の会社にいた時、その会社の仕事の進め方は細かくフェーズに分かれていて、必ずその方法で進めていくことにこだわっていた。後戻り工数を目に見えるようにする効果もあったけど、やり方に則っていけば少しずつでも確実に先に進んでいけるという効果があるのだと思う。
もう一つ思い出したのは、ある出版社で書籍の仕事をしていた時のこと。その出版社は中身を書く前に5ページ以上の「前書き」を書くのが進め方だった。実は、前書きは全部ができあがってから書くことが多い。それも1ページとか2ページ。
でも5ページ以上となると、各章に何が書いてあるか、なぜそのことを書くのかをしっかり説明しなければ埋まらない。これを先にしっかり書くことにより、自分でもその本を書く意義や目的、章同士の関係性や中身が明確になって全体がぶれにくい。書籍はページ数も多いから闇雲にやると、なんのために書いているのかわからなくなって、終わりも見えなくなる危険性がある。
あと、パソコンで原稿を書いていて煮詰まったら紙に書くと良いよと言って原稿用紙をくれた先輩ライターの言葉も、今に繋がっている。
仕事の効率を上げるにはがんばればいいと思っていたのだけど、がんばれる体力や精神力がなくなってきたので、そういうことを今になって考えているわけです。遅くても考えないよりはいい!